第3章 夜風
公園へ足を踏み入れる。
そうそう、こんな感じやったな〜変わらんな〜〜
鉄棒があって滑り台があってブランコがあって砂場がある。
俺はブランコに向かった。
久しぶりに乗ろうかと思ったんやけど、近く行ったら乗れる気配がしーひん。
…俺成長したもんやな。
しゃーないから近くのベンチに腰をかけて空を仰いだ。
チラチラと星が瞬いている。
冷たい夜風がほろ酔い気分の俺の頬を撫でる。
「ふわぁー気持ちええなぁ…」
思わずこぼれた。
しばらく星を見つめ色々考えた。
今日さんが居らんこと。
この滞在中にさんに会える確率。
さんの笑顔。
うーん。さんのことばっかりやな。
アホらし。
ひとまず戻ってカバン回収して帰ろかな。
家でのんびりする時間も欲しいし。