【最俺&アブ】実況に手を出したら大変パニックなことになった。
第1章 ゲーム実況絵師
「はーいお待たせしましたー。
こちらこっそりコミュ限、お絵描き枠でございます。」
放送を再開した私はペンを手にする。
<誰描くの?>
<実況者描くんだっけ?>
「そそ。初描きだけど、誰描いてるか当ててみてね。」
コメントが「wktk」で埋まる。
誰にしようと一番に思いついた実況者が兄であるアブだったが
サムネのようなこーんな「(`・ω・´)」顔、
描いた所ですぐ解ってもらえようか。
というか描きたくない(ニッコリ)
「よし、決めた。最近私が大好きな実況者さん。」
ペンをスラスラと走らせる。
コメントが「お?」「もしかして…」とざわつく。
画面には4人のキャラクターが並ぶ。
マスクとサングラスにスーツを着せて。
「完成!だーれだ!?」
<うおおおおおお>
<最俺!!!!>
<最終兵器俺達だー!!!>
<上手い!!>
<超似てるwwwww>
そう、私が書いたのは
実況プレイヤー4人組、最終兵器俺達。
最近とても大好きな実況者さんだ。
4人の仲の良さにはいつもほのぼのさせてもらっている。
「最近すっごい好きなんだよねー。」
<いいよね最俺ー>
<これ最俺に見せてあげたい>
「やめてくださいよー、
見られたら私死んでしまうわ、恥ずかしくて。」
<wwwwww>
<あとでtwitterに拡散しておきますね>
「やめろぉ!!wwwwww」
本当にやりそうで怖いなこいつら。
まあ本当に拡散されたとして、私なんぞ小物の絵師の作品なんて
そう目に止まるわけはないって知ってるけどね。
「さーて、そろそろお開きにしよっかー!
今日は遊びに来てくれてありがとうね!
また明日放送すると思うので、よかったら来てくださいー!」
<おつかれ!>
<また実況者のお絵描き枠してね!>
<楽しかったぞー!>
<おやすみ!>
<おつでしたー>
「本日はお絵描き枠、ありがとうございました!
放送はぴょこ太でお送りしました。ばいにゃーん!」
放送が終了しました。
画面に映し出された文字を見て、一息ついた。
「楽しかったー」
楽しいひと時の余韻に浸りながら、
ベットにぼふんと寝転ぶ。
同時に部屋のドアが開いた。