【最俺&アブ】実況に手を出したら大変パニックなことになった。
第3章 人気者の苦痛
はじまりは、お絵描き枠で最俺のイラストを描いた所から。
ペンタブが壊れて、ちょっとゲーム枠なんてやってみたら運営から声がかかり、舞台に立ち、
最俺と初対面にも関わらずLINE交換したり写真撮り合ったり、
しまいにはキヨさんには抱きついて(?)しまった。
そして私は次なるステージに行くため
とある駅にいる。
「平凡だった日常よ、いずこ…」
先日の放送で、視聴者やキヨさんの提案により。
コラボ実況をやろうということになった。
それはそれはさぞかし楽しそうで嬉しいことなのだけど。
昨日の今日て。
「急すぎだよ…」
「繭子!」
「あ、キヨさん!こんにちは」
そうこう考えていると、ラフな格好をしたキヨさんが現れた。
そう。
今日はキヨさんと実況をすることになったのだ。
しかもスタッフさん交えて人生あまちゃんネルで。
「なんか俺のチャンネルのスタジオっていつもしょっべーんだけど、とりあえず部屋借りれたから、ついてきて」
「あ、はい。わかりました」
「あ、それとー、敬語いらねーから。名前もキヨでいいよ」
「な、なかなか難しいことを…わかった、やってみる」
「よぉし」
キヨ、か…。
うわあ、なんだか照れ臭いっていうかキヨファンに殺されそうだ。
親しく接する度に寿命縮まないだろうか。
それでもなんとか
敬語無しで他愛ない会話をしながら歩いていくと
少し古めのアパートが現れた。
おいまさかだろ、ここかよ借りれたスタジオ(部屋)って。
「うわあ、雰囲気すてきー(棒)」
「うん、まあそういう反応なるよね」
そういえば最俺のお正月放送もアパートだかマンションだかの一室借りてたっけ。
スタッフさん…。
「まあ、丁度いいな!実は今日やるゲーム、ホラーなんだよな」
「へえ、そうなん……ハァ?!」
「あっはっはっはっ!!!」
「笑い事じゃないよ!聞いてないよそんなこと!」
「だって俺言ってねえもん」
ですよね!
やられた!こんなアパートでホラーとか雰囲気ありまくりじゃねーですか!
先に部屋のセッティングして出迎えてくれたスタッフさんも笑ってるし!!
「部屋入りたくねえー…」
私は頭を抱えながら恐る恐る部屋の扉を開けると
「うえぁ?!」
「あっはっはっはっ!!!」
やっぱりね!
血塗れホラー風に飾られた部屋が待っていた。