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【R18】夜行列車は逆ハー行き

第8章 会いたくない




「…っと」

その字列、吉野さんのメールアドレスだと思ってもいいんですよね…?

「…」

メールひとつ送るのに、こんなに時間を使ってしまうなんて。

気がつけばもう30分は経過していた。

さっさと事を済まそうと、浴槽にお湯を張り、たっぷり泡立てた洗顔剤に顔を埋めた。

きめ細かい泡が私を優しく包んでくれる。

きっと疲れてたんだ、色々あって。

だから幻聴なんて聞こえてしまったんだ。

肌に絡みつく感覚。

舌の這う温度。

繊細な奥部。

胸の中のしがらみを無くすのがこの旅行の目的。

体を重ねることで解消できていそうで、なんだか怖い。


「あいつは、今ごろ有香と…」



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