第26章 無力
ドォオオオン
地響きが鳴り出した。
痛む身体を起こし、右腕を動かそうとするものの感覚がない。痺れている時に力を入れても動かせないような、そんな感覚だ。
「ぐ・・・・ッ」
やっぱりみんなまだ戦ってるんや・・。
あたしだけ休んどくなんてあかん!!
「キミは戦える身体じゃないだろう?
イノセンスを発動できなければ戦局へ行っても邪魔になるだけだよ?
「・・左腕が使えます。」
扱いづらいけど・・
右利きやのに左でお箸使うみたいな感覚。
こんな最強の敵がおるねんから万全の状態でいきたかった・・しゃーないけど。
「・・・・行ってはダメだ。
怪我をしてなくて体力万全の時にいってもキミの実力じゃ敵わない相手だよ。」
「でもあたしは・・エクソシストです。イノセンスは壊れていません。」
師匠はあたしを説得させようとする時、あたしの事をキミっていう。
「キミを失いたくない。」
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