第25章 最強の聖職者
────日下部夢
ドォオン
あれからどれぐらいの時間が経っただろう。
きっとそんなに経ってないんだろうけど、苦しい時は時間がすごく長く感じてしまう。
そんな時だった。研究所内に爆発音が鳴り響いたのは。
AKUMA達に抑えつけられ、幾つかのAKUMAが合体してできた巨大なAKUMAの攻撃をモロにくらっているアレンの姿が目に入ってきた。
「アレン・・!!」
自分にかかってきているAKUMAを破壊し、急いで地面を蹴る。
はぁ・・はぁ・・ッ
もう体力がほとんどない。
走りながらチラリと別の方を見るとAKUMAの能力でか、ブックマンが壁に貼り付け状態にされている。
アレンを見るとルル=ベルに殴られた直後のようでイノセンスの発動が解除されている。
「こいつ連れて行く。
14番目が残した資格・・主の前に突き出しましょう。」
「キリキリ舞!」
アレンに当たらないようにルル=ベルとAKUMAに向かって風の刃を飛ばす。直接当たらなくても足止めになれば充分だ。
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