第3章 大切な人
「ねぇ~兄さん。
夢はノエルさんと任務行くの嫌とか言ってるけどほんとは・・」
お盆に乗せていた珈琲の入っているマグカップを机の上へと置いてくれるリナリー。
「うん!知ってるよっ」
ありがとうと言って置いてくれた珈琲に手を伸ばす。
ズズッと飲むと僕が言いたかった言葉が聞こえてくる。
「だからだよ。
夢の奴、同行者がノエルだったらいつもだらける傾向があんだよなー。
せっかく一人前になってきたから、もう一人立ちさせたほうがねーしつちょー」
「そうなんだよねー。
まっ、今回の任務は簡単だからそんな心配ないんだけどね。」
「そういえばどんな任務なの?」
任務の内容を伝えると、ノエルさんを連れて行かなくてもと言われた。
僕もそれぐらいの任務だと思っていたんだ。
あいつが現れるまでは・・・
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