第23章 取り戻した日常
「何か用かな?」
「いえ。ルベルエ長官をお見かけ致しましたので、ご挨拶をと思いまして。」
リナリーの肩から手を離し、あたしの目の前へと立ち見下ろしてくる。
「君はエクソシストだったな。教団の為に命をかけて戦うんだぞ。」
「・・はい。」
命をかけて・・!?
なんでコイツに言われなあかんの!?
「くれぐれも不祥事を起こさないよう、エクソシストとしての任務を果たしたまえ。」
「はい。」
こちらを睨むようにして、あたし達から離れていくように歩いていったルベルエ長官。
なんか嫌な奴。
リナリーが嫌がるのもわかるな・・あんなんに長官なんかいらん!ルベルエで充分や!
心の中で思いっきり叫んだ瞬間に、リナリーの手があたしの洋服を掴んだ。
「大丈夫やった?」
「ありがと・・」
黙って下を向いているリナリーの頭を、そっとなでてあげた。
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