第22章 真実の愛
────日下部夢
「今日はもうイイから帰ンぞ。」
嫌われた・・完全に。
えっち断ったのに理由も言わずにただ泣いて・・
わけわからん奴やんな・・
「嫌・・ッ」
この部屋を出て行こうとする神田の手に自分の手を重ねていた。
「はァ?」
「ごめ・・ッ
もう少し一緒におりたい・・」
黙ったまま先ほどのソファーに座り沈黙が続く。
チラッと神田の方を向くとあたしと反対側を向いている。
怒っているのだろう・・
でも言ったら絶対に嫌われる・・
敵に裸でイカされるなんて・・そんな恥ずかしい事ない。
こんな汚れたあたしなんて・・もう好いてくれるわけがない・・
「手・・繋いでもいい・・?」
神田の手の平があたしの手の平にそっと重なる。
あったかい・・
こんなんできんのも今日で最後なん・・もう今日でお別れなん・・?
嫌や・・嫌・・ッ
あたしは神田が一番好きやのに・・・・ッ
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