第22章 真実の愛
「はぁ・・はぁ・・ッ」
気づいたらあたしは神田を両手で押して反対方向を向き、身体が小さく震えていた。
神田に触れちゃダメだ・・
あたし・・
神田が知らないところでティキやデビット達に・・
フラッシュバックするように鮮明にあの時の光景を思い出した。
「・・・・」
「ご・・ごめ・・ッ」
神田からの視線を感じゆっくりと向くと、真っ直ぐにあたしの方を見ている。
その視線に耐える事ができずに、再び目線を反らす。
考えないようにしていた悪夢が急にあたしの頭の中に舞い降りてきた瞬間だった。
「・・・・」
「ごめ・・ッきょ、今日はやめとく。」
黙ったままの神田の側に居る事に耐えれなくなり、ソファーから立ち上がりドアの方へ向かって歩いていく。
バタンッ
ドアを開け出ようとした瞬間、神田によって阻止された。
「待て、何があった?お前変だぞ。」
あたしの背中の後ろからドアが開かないように抑えながら問いかけてくる神田。
ほんまの事なんて言えるわけない・・
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