第20章 失った信頼
「そろそろか・・」
咄嗟にラビがあたしを支えてくれながら周りを見渡している。
アレンはリナリーを支え、チャオジーは必死に立っている。
「崩壊の時刻・・っ」
「師匠ぉー!!」
アレンがクロス元帥に向かって叫んでいる。
そろそろ崩壊するという意思を伝えているのだろう。
ここが崩壊したらどうなるんだろう・・
間に合わなかったら・・あたし達は死んでしまうのだろうか。
不安がよぎり、ぎゅっとラビを掴む手に力が入る。
「時刻か・・急がないと間に合わねェな。」
ドォンッ
元帥の言葉と断罪者(ジャッジメント)の銃声と、地面が割れる音が一気に聞こえた。目の前の光景がどうなっているのか理解するのに数秒かかる。
あれは・・伯爵・・っ!!
「あんなとこに・・きゃあ!!」
ティキを肩に背負っている伯爵の姿が地面から見えた瞬間に、あたし達の真下の地面が崩れた。
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