第20章 失った信頼
「きゃあ・・っ!!」
目の前の視界が一気に変わる。
アレンとリナリーの足が見えると、一気に下へと落下していく。
「ち・・っ」
「ッッ!!」
誰かに片手を回され、あたしは近くに居るチャオジーを両手で支えた。
「ラビ!!」
「伸ッ!!」
ラビがあたしを持ってくれてる。
とっさに上へと伸びていくラビのイノセンス。そのイノセンスをアレンはしっかり握りしめた。
パキンッ
助かった、そう口から出ようとした瞬間に何かが割れる音が聞こえ、あたし達の身体は真下へと急降下した。
「限界か・・くそ・・っ」
「な・・っ!!」
ラビのイノセンスが割れると両手でもっていたチャオジーを左手だけで支え、片手でイノセンスを発動させる。
ぐ・・っ
身体中が痛む。ロードと伯爵に負わされた怪我に悲鳴を上げている身体。
耐えろ耐えろ!!
ヒュウウッッ
空中での落下最中。なかなか上手く操作できないがそこは根気!!
ギリッと歯を噛み締め地面に向かって杖を振る。
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