第20章 失った信頼
────日下部夢
元帥が張ってくれた結界の中から、ティキなのかわからない怪物と戦っているクロス元帥・・
あたしが教団に来た時に一回会ったキリだ。あたしの事・・覚えているのだろうか?
ドカッドカッドカッ
断罪者(ジャッジメント)を使い逃げる隙もあたえないくらい高速で打ち続ける元帥の攻撃に見とれてしまう。
「い・・一方的・・」
「オレらがどんなに攻撃してもビクともしなかったティキがあんな銃弾で・・ちょっとヘコむな・・力の差がここまでハッキリ出ちまうと。
オレらはまだまだ弱い。」
「・・・・」
あたしもや・・
イノセンスがパワーアップしたはずやのに、伯爵には手が届かん・・もっと強くならないと!!
ドッ
グラグラと自分達がいるすぐ近くまで地面が崩壊していっている。
足元がぐらつき、上手く立ってられない。
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