第20章 失った信頼
「オラ、貴様もあっちいけ。
美しいもんは傍に置いてやるが、汚ねェのはオレに近づくな・・」
「酷い言われようさ・・」
ギロリと睨みつけるようにこっちを見る元帥。
冷や汗がでる睨みようさ・・
夢は・・!?
投げ飛ばされていた方を見ると、ゆっくり立ち上がっている。周りに伯爵がいない・・
元帥がでてきたから退いたのか?
「夢!いま行くさ!!」
チラッと身体を抑えながらこちらを向いている。
急いで駆け寄ると力が抜けたように崩れ落ちる。
「ご、ごめんラビ・・大丈夫やから・・」
手を添えおぶろうとすると、拒否するように歩き出す夢。
「おいでさ!」
「いい!自分で歩く・・!」
「遠慮してるんさ?それともユウに怒られるからか?」
「アホ・・!ラビのんがしんどいやろ・・自分の事は自分でできる。」
「・・・・」
戦闘で無くなってしまったのか、団服の下に着ている服を着ている。ボロボロになっている身体からは血が滲みでている。
顔や腕には無数の傷。えぐれているような傷も数箇所見える。
俺の団服リナリーに着せてるからかけてやる服がないさ・・
「はぁ・・はぁ・・ッッ」
「もう少しだ・・!頑張るんさ・・ッッ!
アレンとリナリー、チャオジーが居る場所に行くと元帥が結界のようなものを張ってくれた。
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