第20章 失った信頼
「・・・・」
何故あたしを連れてきたのか?
伯爵の協力なしには、もう自分の世界に戻る事はないのだろうか。
お父さんお母さん弟・・みんな元気にしているのだろうか?
「考えなくていいんですよ。
あなたの愛する人達のところへ帰してあげましょうVv」
みんな・・
もう4年もあってない。あたしの事心配してくれてるんかな・・
・・・・いや、あかん。流されるな!
あたしには教団の仲間がおるねん!!
ドォオン
伯爵の方を見ようとした瞬間に、身体をハンマーで殴られたような衝撃が走る。骨がいくつか折れたのではないだろうか・・
背中が風に押されるような感覚になりながら後ろに吹き飛ばされ、背中に衝撃が走る。
「やはり連れて帰ってじっくり洗脳していく事に決めましたVv」
「ガハッ・・ッ」
突如、襲いくる激痛と頭が熱くなっていく感覚。
意識が朦朧とする中、地面から目映い光が見えた。
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