第20章 失った信頼
「ごめん・・」
小さく口から言葉が出た。
きっと怒っているんだ。イノセンスを置いていったから・・取りに行かな!!
「夢!だめ!
そっちは崩壊してるから危ないわ!」
「僕も行きます!」
「大丈夫!あたしが取りに行かな意味がない!」
あたしはイノセンスが飛び出た方へと走り出した。
「痛”・・ッッ!!」
走り出した瞬間に、右腿から伝わる激痛。
右腿を引きづりながら外へと歩きだす。
イノセンスを取りに行かなきゃ・・!!
きっとあたしが取りに来るのかを試してる・・そんな気がする!!
どこにあるんやろ・・
「・・・・」
テラスのようなところへ行くと、自分が今いる場所が高い事が一目散にわかる。
地面の土やタイルが上空へ押し出されているみたいに膨らんでいる。地上から高い位置の場所まで膨れあがっている。
その少し先に、この塔よりも背の低い小さな塔がある。その屋上からぽっと光っているモノがある。
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