第18章 心の傷
「アンタだけは絶対に許さん・・!」
そうか。
ボール蹴り君、俺に目の前で殺されちゃったもんね。そりゃ恨むわけだ。
「イノセンスはどこだ?」
「・・・・ッ」
「大人しく言ったら何もしないよ?」
「・・・・」
「聞いてる?」
俺と目線を合わせないように反らしているから、顎を持って無理矢理こっちを向かせてやった。
「やめて」
「やめてじゃだめなんだよね。
こっちも仕事なの。」
片手で顎を持っている俺の手を離そうとしている。が、顎をもっと上へと上げてやると少し苦しそうに眉をしかめている。
イノセンスはまだ使う気配はないな。
「・・・・忘れた。」
「は?」
「どこに置いたか忘れた。」
「いやいやいやいや!んな事あるわけねェから。」
コイツ・・なめやがって。
・・まあ無理矢理言わすの嫌いじゃねェからいいんだけど。
決めた。コイツで今から遊んでやろう。
「俺さー、本当の事言わない奴を素直にしていくの好物なの。アンタは俺の絶好の好物だわ。」
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