第13章 奇妙な館
「父が倒れたんです。だからもう建築の勉強を続けるわけにはいかなかった。
建築の思いは絶とうと思ったんです。最後にヤーンの屋敷を見て夢を諦めよう・・って。
でも・・ティエドールさん!僕決めました!!
僕、建築の勉強を続けます。
さっきからアイディアが次々に出てくるんです!
ここに新しい屋敷を建てるならどんな風にしよう・・って。
ヤーンの屋敷がなくなって初めて気づいたんです。僕はあれを屋敷を超えるものを作らなきゃだめなんだって。」
「そうか・・。」
泣いていた師匠は立ち上がりクラウスさんと向かい合う形になる。どんな屋敷がいいかという事を2人で話しているみたいだ。
「まるでお見通しのようやね。」
→