第12章 元帥の元へ
「ヤーンの屋敷ってなんですか?
聞いた事ないんですけど。」
あたしは疑問に思った事を質問すると、クラウスさんは熱心に教えてくれた。
「昔、この山の奥にヤーン・バークという少々変わった人が住んでいたんです。
ヤーンは雑貨屋さんをしていて結構流行っていたにも関わらず店を閉めたんだ。財産の全てを賭けてやりたい事があったから・・
それは家造り。それも自分で造る。
村のみんなはどうせ途中で止めるだろうと思っていたけれどヤーンは続けた。
そしてついにヤーンは40年の月日をかけて、ついに一軒の屋敷を完成させたんです。」
「へぇ〜。手造りで家を造ったってことね。」
自分で一から家造るとかすごいな。機械とか使いながら造ったんやろか?三匹の豚のレンガの家みたいな感じなんかなー?
「僕は子供の頃に、この゙ヤーンの屋敷゙の本を読んで建築家になりたいと思ったのです。
そしていつか自分の目でヤーンの建てた屋敷を見てみたいと思っていたのです。」
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