第12章 元帥の元へ
「デイシャは・・」
事の流れは神田が話てくれている。デイシャが亡くなってしまった事を・・
あたしは不思議とその言葉が聞けた。まるで頭の中に脳みそがなくなってしまったのではないかと思うくらいに無になっている。
「ひっく・・ズビ・・ひっくひっくっ
そうか・・、デイシャがひっく・・っ
死んでしまったか・・か 悲しいことだ・・ひっく
よく隣人ノ鐘で私の眼鏡を割ってイタズラしていたあの子が・・とってもいい子だったのになぁ・・」
ボロボロと涙と鼻水を流している師匠。眼鏡についた涙を拭きとろうと外して拭いたりしている。
「遺体は今日、本部へ輸送されるはずです。」
「隣人ノ鐘も奪われていました。」
「・・・・」
泣くな・・。耐えろ・・。
神田とマリは泣いていない。あたしも泣かない泣かない泣かない。
ぎゅう・・っ
!!
涙が溢れてくる。泣くなと自分に言い聞かせる度に、涙が溢れ瞳から流れ落ちる。
大きな胸板・・いつもと違うこの感じ・・
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