第12章 元帥の元へ
あたし達は南へと向かった。
3人とも喋らない。きっとみんなそんな気分ではないのだろう・・
数時間すると、景色の良い開けた場所へと辿り着いた。
天気は快晴。どこから見ても田舎町というようなのどかな小川通り。
こんな綺麗な場所・・絵描いてそうやな・・
「あれ、師匠じゃないか?」
「あ・・ほんまや。」
マリが指さす方向を見てみると、長らく見てなかったけど一瞬で師匠だと確信した。
背中には原稿用紙のような紙が何枚かささっており、絵を描いている姿。
変わらんなー・・
「元帥。」
声をかけたのは神田。あれから初めて神田の声を聞いたかもしれない。
「あれ!!久しぶりりーん☆
どうしたの?こんなとこに。」
もう少し驚いたらと言いたくなるほどの反応。・・まあ教団から連絡行ってるんだろうけど・・
おどけた言い方をしているけど、ノル気にも突っ込む気にもなれない。
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