第11章 心臓の鼓動
「おね・・がい・・やめて・・返して!!」
「だーめ。」
ブチュッ
「いや・・で・・いしゃ、デイシャぁあああああ!!」
まるでトマトを潰すように簡単に、何の前触れもなく潰した。その臓器からは大量の血が飛び散り、ダラダラとティキの手のひらに流れていく。
え・・・・いや!!いや!!
頭の中が真っ白になる。
「あーあ。ティーズに喰わせなかったから血が飛び散っちまった。
いつもはティーズに喰わせるんだけどね。お嬢ちゃんにこの光景見せてあげたくて。」
「・・・・ッッッ!!」
勢いよく鎖がとられて地面へと押し倒される。両手首を掴まれたかと思ったら地面を引きずられる。
「痛""ッッッ」
身体と地面が擦れる。言葉にできない燃やされているような激痛に抵抗する気力も沸かない。
「死ぬよりは痛くねぇだろ。我慢しろ。」
その言葉が聞こえた後にあたしの両手首は踏まれた。手加減という事をこの人は知らないのだろう、全体重をかけているのではないかと思うぐらいの力だ。
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