第11章 心臓の鼓動
「おお。恐ろしい。」
「当たればもっと楽しめるじゃん!」
「音波か・・」
「フンッ。これで終わりじゃん。」
発動させた状態だとこの鈴の音が頭に鳴り響くんだ。それでいつもAKUMAを破壊している。
・・・・!!
片手で俺のイノセンスを受け止めている。
「イノセンスを!!」
「終わりはどっちだ?」
前方に見えていた敵が消えたかと思ったら後ろから声がした。振り向き様に体の中に異物が入った感覚。
な・・んだ。この気持ち悪い感覚は・・
「半殺しにするつもりだったがやめだ。
さよなら。弱っちい王子様。」
「はな・・ッ」
身体の中から何かがとれた感覚。
呼吸ができない。力が入らねぇ。
俺・・死ぬ・・のか?
まだ死ねねーじゃん。アイツに・・夢に・・まだ何も伝えてない・・・・
アイツの声が聞こえる。
俺はお前の事が好きだったんじゃん。
生意気な言い方もふとした可愛さも笑った時の笑顔も、神田と喧嘩になりそうな時、わざとバカみたいな事言って場を和ませてくれてた事も・・
全部好きだったんだ。
ああ。意識が朦朧とする・・視界が闇に包まれた。
退屈しない人生だった・・じゃん
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