第11章 心臓の鼓動
────日下部夢
デイシャと別れてから数分が過ぎた。
間に合え間に合え間に合え!!!!
デイシャがおるのは塔から東に3キロって言ってた。あたしは塔から見て北に1キロぐらいのところ。
大丈夫・・大丈夫!!
そんなに離れてない!!間に合う・・急げ!!
ドンッ
「・・!!」
モクモクと立ち上がる煙が見える。あそこだ!!
周りに居るAKUMAは無視。だいぶ数が減っているけれど、今はそんな時間はない。
イノセンスも一旦しまい、両手を使って屋根や建物をつたって煙の方へと走る。
「おった・・・・!!」
あそこにおるのがティキか・・
イノセンス発動!夢ノ杖(ドリーム・ロッド)!
「鎌鼬(かまいたち)!!」
2人の間に竜巻を起こす。デイシャの前に立ち、竜巻の向うにいるティキを見据える。
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