第7章 子守唄を聞かせて
「・・・!!」
巨大な穴の元へと駆け寄る。砂埃と暗闇で全く中が見えない。いや、この中にきっと神田がいるんだ!!
全速力で穴の方へ走る。背中には先ほどまで居た通路の明かりが照らされている。アレンは身動きが取れていない。それほどまでにあたしは一瞬の判断をした。
ザシュッ
「ケケケケケ死ねよ」
肉体を斬るような生々しい音と不気味な笑い声。
「神田!!!!」
目の前には上半身を斜めに深く切られている神田の姿。髪留めがちぎれたのか長髪の髪が垂れている。膝をつく事なく立っている神田の前にイノセンスを構えながら素早く移動する。
「死ぬかよ。
俺は・・あの人を見つけるまで死ぬワケにはいかねェんだよ・・」
ズキッ
何か胸に刺さったような痛み。そういえば漫画の中でも"あの人"が何回か出てきていたような気がする。一体誰の事なのだろう・・
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