第6章 土翁と空夜のマリア
「お前だけでも生き残れた事に感謝だな。」
「神田!!」
ふいに後ろから声がしたので振り向くと、六幻を抜刀させ柄を持ち皮肉な言い方をする神田の姿。
「・・・・そう、ですか」
”お前だけ”その言葉が意味する事は単純だ。他は全滅しているという事。深い悲しみに襲われている探索部隊の少年。
無理ないよ・・
「イノセンスはどうやった?」
「結界装置で守られていた。解除コードが必要だ。」
「"Have a hope 希望を持て"・・解除コードです・・」
ザッ
探索部隊の少年の口から囁かれるように聞こえた解除コード。それだけ聞くと神田はこの場を立ち去った。
一刻も早くイノセンスを手中に収めておきたいからであろう。
→