• テキストサイズ

黒子のバスケ 短編集☆彡

第5章 努力 【宮地】


おまけ2

ゆりSIDE

「そーいやお前、よく男に勝てたな」

部活の後、スタメンメンバーと裕也と私で

帰り道を歩いていると、

キヨがおもむろに私に尋ねる。

「あんな男、楽勝なのだよ」

私は緑間の真似をしてメガネを上げる

素振りと共にキヨを見上げる。

「ゆりさん、真似をしないでほしいのだよ」

冷静なツッコミを入れてくる緑間。

「え~?でも似てるでしょ?」

私はくすくす笑いながら話す。

「全然似ていなかったのだよ」

あくまで態度を変えない緑間に対して

隣を歩いている高尾が吹き出した。

「ブフォッ!ごめん、真ちゃん、そっくりだから!」

「黙れ高尾。」

いつものやりとりに思わず口角が上がってしまう。

「いや、いいから答えろよ。刺すぞ。」

私は あ。 と声を漏らして苦笑いを浮かべる。

「言ってなかったっけ?私空手昔習ってて、

3段って。だから楽勝だったのだよ」

再び緑間の真似をしてみたが、誰もツッこんで来ない。

「え…なんか変な事言った…?」

私が首を傾げると、みんな表情を青くして

口をポカンと開けている。

「お前…まじかっ!」

「そりゃ勝てねえわ!」

「ブフォッ!空手3段って知らずに挑むとかっ!!」

「面と向かって絶対勝てねえな。」

「ここ最近で一番驚いたのだよ…」

「お前…危ねえな…」

口々に言うメンバー。

すると、裕也が思いついたように言う。

「なら、今日はどんな技使ったんだ?」

私が目を丸くする。

「ちょ、高尾で試してみて。」

裕也が高尾の背中を押す。

「ちょ!宮地さん!やだ!死ぬ!!」

「いや…本気でしませんから(・_・;)」

私が高尾の正面に回る。

「高尾、まっすぐパンチ出してみて。」

「結局俺っすか?!」

渋々私にゆっくりと拳を突き出してくる高尾。

「こう、ストレートで来たら…」

私は高尾の振り抜くであろう腕の手首を

ギュッと掴み、外向きに力を入れながら引き、

空いた手で拳を作り、掴んだ手の内側部分に

拳を当てる構えをする。

「…こう。」

私がみんなの顔を見る。

「なるほど…」

「こわっ!」



絶対何があってもゆりとは喧嘩は

したくないと心に決める秀徳メンバーだった。


FIN

/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp