第3章 地獄の練習
「すごいじゃん、すごいじゃん!わーうひょー!!」
藤川先輩がその場を跳び回る。
他の先輩も「‥ほへぇ」だとか「すご〜い」と感心している。
「ま、いい武器ができたってわけか!」と高木先輩が、腰に手を当てながら笑みを浮かべた。
「ボケないで、次、次!特にふじ!」
「え、ひど〜!」と藤井先輩はしぎょげたが、すぐ元の位置に戻った。
次に私の番だった。私のサーブははるのような回転はかからない。先輩たちと変わらない。
パンッ ドン
予想通り普通にかえってくる。
パンッ ドン
パンッ ドン
先ほどのリズムが戻ってきた。
パンッ ドンッ 「うひゃー!」
‥はるのところでは違うが。
明らかに藤川先輩を狙っていて、薄笑しているはるを横目で見ながら、私も笑みを浮かべた。