• テキストサイズ

Volleyball!!

第3章 地獄の練習


タッタッタッ
大きく飛び上がり、腕を引く。

パァァンッ

ドンッ

ボールは鋭い直線を描き、コートの盲点に打ちついた。

タッ

着地。

先輩たちは転がって行くボールを見て唖然としている。
はるだけが私を見ていて、ニヤッと笑っていた。

数秒の沈黙。

「すごくいいスパイクだね〜」

言ったのは藤川先輩ではなく、満面の笑顔で小さく拍手する立花先輩だった。

「うん、いい武器」

と、高木先輩もうなずきなから拍手をする。

「あ‥ありがとうございます。」

キャプテンと副キャプテンに言われたら、やっぱ照れちゃう。

「ほへー!さすがにあれはとれないわー!!」

藤川先輩がまたまたぴょんぴょん飛び跳ねている。

「今年はいい部員が入ったね。」

福原先輩が私たちに笑いかける。

「そんな、先輩たちにはまだまだ程遠いです。」

私は慌てた。

「そう!程遠いぞ!」

高木先輩が声を上げた。

「今の鬼坂往復ぐらいは耐えられないと、程遠いなんてものじゃないぞ。それに2年もこんなヘボいボールばかりじゃないぞ!」

「そうだね〜」「まぁ、確かに‥。」「よっしゃ行くぜーぃ!」

パァンッ

いつの間にか、ボールは藤川先輩の手にあり、サーブが飛んできた。最初より、もっとボールの勢いが鋭くなっていた。

ダンッ

はるも負けじと高くトスをあげる。

ダンッ

私も気を引き締め直し、二度目のトスを上げる。

パァンッダンッダンッパァンッダダンッパァン

ッダンッパァンッダンッダンッパァンッ

体育館には、ボールの音、靴の踏みしめる音と、掛け声が響いている。
/ 30ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp