第3章 初めてのお仕事
「なにしてるんですか?」
私はもう一度聞いてみる。
二宮さんはすぐに顔を下ろゲームをしながら私に言う。
「3DS。」
「あの有名なゲームですか。」
私はゲームを覗き込んだ。
その行動にすらも驚いてしまったようだ。
「君、引っ付くの好きなんですね。」
「え?」
「初対面にそんなに引っ付くなんて非常識にも程がありますよ、安藤さん。」
「あ、すいません。」
私はすっと体を話した。
無意識に近寄りすぎていたみたいだ。
うかつ。
私は反省する。
「でも。」
「え?」
「次の仕事までならゲームを見てもかまわないですよ。」
「本当ですか!」
「・・・・。」
もうそれ以上二宮さんは何も言わなくなってしまったが、私はゲームを覗き込んだ。