【進撃の巨人】 never ending dream R18
第35章 静夜思
「怖いか?」
「いや…お前がいるなら怖くねぇよ。」
先ほどよりも強い眠気がリヴァイを襲う。
もう少し…もう少しだけとサラの手を握りしめるが、その手に力は残されていない。
青白い月明かりがとても眩しかった。
目を閉じたくはない。
このままどうか…
どうか…サラの瞳を見つめていたかった。
「リヴァイ…やり残した事はないか?」
「そうだな…。
もう一度…お前を抱きたかった。」
「そんな事はこれからいくらでも出来るだろ?」
「…それを聞いて安心した。」
ふっと微笑み、リヴァイは瞳を閉じる。
身体の痛みなど無い。
死後の世界への恐怖も無い。
あるのはサラへの想い。
出会ったあの頃と変わらないサラへの想いだけだった。
“終わらない夢”
それも悪くないだろうとリヴァイは思う。
このままサラと終わらない夢の中へ落ちる。
もう、離れる事も無い。
「…サラ………最後に言い残した事がある。」
「なんだ?」