【進撃の巨人】 never ending dream R18
第32章 エルヴィン・スミス②
エルヴィンはカーテンを閉めると、再び机へ向かった。
山積みにされた資料を机の角に寄せ、ペンを握る。
明日の壁外調査は日の出ととも兵団本部を発つ予定だ。
それまではわずか4時間ほど。
しかし、エルヴィンにはやり残した事があった。
どうしても壁外調査へと発つ前にやっておきたい事があったのだ。
机の引き出しから便箋を取り出す。
そして、封筒を2枚。
今までこんな事をしようと思った事など一度もなかったはずだ。
娘であるサラ、息子であるトージ。
2人の子供達に手紙を書く。
なぜか突然思い立ち、エルヴィンは便箋へとペンを走らせる。
「…これじゃあ、まるで遺書だな。」
おかしな自分の行動に、思わず笑いが込み上げた。
それでも、エルヴィンは手を止める事はない。
父親としての正直な想い。
愛する子供達へ向け、エルヴィンは言葉を綴った。
【エルヴィン・スミス②】おわり