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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第9章 出会い~後悔~


月明かりをまとい、立ち去っていく華奢な背中は、とても強く見えた。
震えた声も、一筋の涙も…全てがサラを彩る強さとなっているのだろうと、リヴァイは思う。



ふと、先程までサラが座っていた場所に、置き去りにされた葡萄酒のボトルがある事に気付いた。
リヴァイはそのボトルに手を伸ばす。
ボトルには、ほとんど酒が残ったままであった。



リヴァイは葡萄酒を一口飲み込むと、大きくため息をついた。
視界が涙で滲んでいく。
それをかき消すように、また一口、葡萄酒を流し込む。
きつく瞳を閉じると、こらえていた涙が頬を伝った。



“結果など、誰にも分からない。”

“後悔するな、リヴァイ。”

“私も…しない。”



サラの言葉が心を揺り動かす。





ずっとそうだ…。
俺には分からない。

自分の力を信じても…
信頼に足る仲間の選択を信じても…

結果は誰にも分からなかった。



しかし、あいつは俺には見えない、何かを見ている。





いいだろう。

ついていってやる、サラ・スミス。





声を殺し、静かに涙を流すリヴァイを…青白い満月が優しく包み込む。
それはまるで、リヴァイに“ここで生きろ”と言っているかのようだった。





【出会い~後悔~】おわり



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