【進撃の巨人】 never ending dream R18
第30章 永久に碧く~想い~
「終わったんだ…あの日。」
「…え?」
「もう、会いに来るなと泣かれたよ。
俺が壁外へ行く度に、心が引き裂かれるような想いを繰り返すのは耐えられないと…。
俺達は兵士だ。
兵士の“恋”など長くは続かない。
だから…お前も本気にはなるな。
自分が傷付くだけだ。」
モーゼスはそう言うと、兵舎の部屋へと戻っていく。
あまりにも核心をついたモーゼスの言葉に、私は何も言い返す事が出来なかった。
初恋の相手であるモーゼスの恋の終わりを知った…。
もし…あの頃の私がこの事を知っていたら…。
恋とは何て厄介なものなのだろう。
モーゼスの恋の終わりに、私の心はわずかにざわついていた。
しかし…
私の心はすでにエリクのものだった。
いつか終わりが訪れるだろうエリクとの恋。
今はただ…この恋が少しでも長く続くようにと願う事しかできなかった。