【進撃の巨人】 never ending dream R18
第29章 永久に碧く~運命の人~●
調査兵団本部へ戻ったのは午前10時。
無断外泊をした事は、もちろん父に知られているはずだろう。
始末書…だけで済むだろうか。
理由はどうあれ、無断外泊をしてしまった事に私は大きな罪悪感を感じていた。
私は真っ直ぐ父がいるであろう団長室へと向かった。
恐る恐る団長室のドアをノックする。
「サラ・スミスです。
只今戻りました。」
そう言うと、中から「入りなさい。」と、いつもの抑揚のない声が返ってきた。
ゆっくりとドアを開き、父の様子をうかがう。
父は机に向かい、1枚の書類へとペンを走らせていた。
「遅くなってしまい、大変申し訳ございませんでした。」
そう頭を下げると、父は「顔を上げなさい。」と強い口調で言った。
一体どんな罰を与えられるのだろうか。
そう思い、顔を上げた私に、父は手元の書類を見せた。
「外泊届だ。書きなさい。」
父から受け取った書類には、既に父のサインが書き込まれていた。