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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第8章 出会い~真実~


窓際にたたずむリヴァイを、ハンジは横目で見つめる。
窓から入り込む朱色の光に照らされたリヴァイの顔からは、いつの間にか険しさが薄れていた。



「なぁ、リヴァイ。
君にとってサラは…憎しみの対象か?
私にとってサラは大切な仲間だ。



そして君も…大切な仲間だよ。」



そう言うと、ハンジはいたずらに笑った。
“仲間”という言葉に、リヴァイの胸が締め付けられる。

リヴァイにとっての“大切な仲間”は、もここにはいなかった。



「さぁ、本題に入ろうか!!
君が倒した奇行種なんだが…」

そう言いかけたハンジに、リヴァイは軽く舌打ちをした。

「奇行種ならここにも1匹いるがな…。」



その時だった。

「ハンジさん!!」

廊下からハンジを呼ぶ声がした。
振り返ると、そこには慌てた様子のモブリットが立っていた。

「探したんですよ!!
まだまだ用事が残っているんです!!
いきなりいなくなられては困りますよ!!」

そう言いながら、モブリットは上がった息を整える。
よほど探し回ったのだろう…モブリットの額には汗が滲んでいた。
そんなモブリットに平謝りのハンジを見て、やはりこいつは“奇行種”だと、リヴァイは心の中で思った。



「リヴァイ!!続きはまた今度にしよう!!
食事でもおごるよ!!」

そう言うと、ハンジはモブリットと共に談話室を出ていった。
廊下からは2人の声がまだ聞こえている。
騒がしい奴等だと、リヴァイはため息をつき、窓の外へとまた視線を移した。



中庭の花壇には、まだサラの姿があった。
花壇の前にしゃがみ、愛おしそうに花を見つめている。

サラの手が、花壇に咲く黄色い花に触れた瞬間だった。



窓の近くに立つ木々から、鳥が一斉に羽ばたいた。



朱色の空へと鳥たちが舞う。

サラは立ち上がり、穏やかな表情で空を仰いだ。

その美しさに、思わずリヴァイは息をのむ。





(サラ・スミス…不思議な女だ。)





【出会い~真実~】おわり



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