【進撃の巨人】 never ending dream R18
第27章 永久に碧く~願い~
訓練兵団卒業を半年後に控えていた私達は、ウォール・マリアの北方にある山岳地帯での実地訓練へと向かった。
“雪山踏破訓練”と呼ばれる行軍。
訓練兵団を卒業するためには必須となる過酷な訓練だ。
ウォール・ローゼ南方にある訓練所から、壁の最北端の地にそびえ立つ雪山へと、装備を着用したまま数日かけて移動する。
そして、雪山のふもとまで到着すると、そこからは4~5人の班を編制し、各班が雪山の裏側にある村を目指すという訓練だった。
雪山では行軍と並行して、積雪下での戦闘を想定した演習も行う。
調査兵団協力の下で行われるその訓練は、訓練兵にとって命を落とす危険すらある最も過酷な訓練だった。
私はその訓練で、初めてミケとは別々の班に配属されてしまった。
今まで必ずと言っていいほど、行動を共にしてきたミケ。
「大丈夫か?」と険しい表情を浮かべるミケへ、私は笑顔でこう答えた。
「君がいなくても、私は大丈夫だよ。」