【進撃の巨人】 never ending dream R18
第25章 永久に碧く~交差~
心地良いミケの腕に抱かれ、微睡みはじめた意識の中でサラは想像する。
もし、リヴァイと出会わなければ、自分の心はミケの物になっていたのだろうか。
こんなにも自分を想ってくれるミケに、自分は応えていたのだろうか。
こうしてミケの腕に抱かれていると、“守られている”という安心感からなのか、穏やかな眠気がやってくる。
このままでいたい。
そう思うのは、すでに“愛情”なのだろうか。
それとも、ただの“友情”なのだろうか…。
どちらにせよ、ミケが大切な人である事に変わりはなかった。
「…ミケ、眠くなってきたよ。」
「あぁ…俺もだ。」
ミケはサラを抱き締めたまま、ソファーに寝そべる。
すでに日は落ち、窓の外には夕闇が広がっていた。
サラはミケの身体に重なり、少しずつ眠りの中へと落ちていく。
「…少しだけ…眠らせて…。」
「…あぁ。」
サラの寝息が聞こえだした頃、ミケもまた、ゆっくりと眠りの中へ落ちていった。
鍵の掛かった団長室。
連日の激務からくる疲れのせいなのか、2人は子供のようにすやすやと眠る。
カーテンの無い窓からは月明かりが差し込み、優しく2人を照らしていた。
共に学び、共に戦い、共に生きてきた大切な仲間。
“愛情”か“友情”か…。
どちらも相手を思いやる感情ならば、“情”という字の上に何がこようが、2人にはもはや関係ないのかもしれない。
月明かりの中、身体を重ね合わせ、2人は同じ夢を見ながら眠った。
【永久に碧く~交差~】おわり
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