【進撃の巨人】 never ending dream R18
第24章 エルヴィン・スミス①
「王政を憎み、自分の過ちを憎み…いつしか俺は調査兵団に入る事だけを考えるようになっていた。
惚れた女への想いでさえも、兵士である事を理由に断ち切った。
俺は個を捨て、公に心臓を捧げた兵士だ。
いつか俺の命は、誰に看取られる事もなく壁外で散っていくのだろう。
しかし…
こんな俺が、こうして君に恋をしてしまった…。
俺には君を幸せになど出来ないと、頭では分かっているのに…
君を離したくないと、心が言うことを聞いてくれないんだ。
君の側にいたい。
君を悲しませる全てのものから、君を守りたい。
君の心に触れていたい。
君の身体に触れてみたい。
頭では分かっているのに…どうしてだろうか。
俺は…自分が思っていたよりも、不甲斐ない男なんだ。」
一体、自分でも何を言っているのか分からなくなった。
それほど、この胸の中にある感情は複雑だった。
恋とは…何て苦しいものなのだろう。
そんな事を…思った。