【進撃の巨人】 never ending dream R18
第23章 咽び泣く~決意~●
「俺は…お前に兵士になって欲しくて、この話をした訳ではないんだ。」
父の真っ直ぐな青い瞳には、弔いの炎が赤く滲んでいた。
全てを見透かされているような…父の瞳。
しかし、私は自分の中に湧き起こる感情を抑える事など出来なかった。
「私は…
私は…強くなりたいの。
もう、誰も死なせない。
どうしても、強くなりたいの。
守りたかった…。
私は母さんを…
クレアを守りたかった!!」
そう答える私の声はうわずっていたと思う。
瞳からは涙が溢れそうになり、泣くものかと唇を噛み締め、必死でこらえる。
そんな私の身体を、父の大きな腕が再び抱き締めた。
「もう、決めたんだ。」
父の腕の中、そう駄々をこねるような私の耳元で、かすかに父のつぶやく声が聞こえた。
“俺も…守りたかった。”
そう…聞こえた。