【進撃の巨人】 never ending dream R18
第17章 強く結ぶ~決別~
「ローター!!無事か!?」
サラは地面に横たわるローターの身体を抱き起こす。
激痛に顔を歪めるローターの瞳が、わずかに開いた。
「…サラさん…俺…」
「喋るな。馬に乗れるか?
シガンシナまで行けば病院がある。」
そう言いながら、険しい表情を向けるサラを見て、ローターは力なくフッと笑った。
「…サラさん…俺はもう駄目です…。
血が…血が止まりません…。」
ローターの背中からはドクドクと血液が溢れ出し、それは抱き起すサラの腕を伝い、地面へと滴り落ちていた。
「…サラさん…」
ローターの震える手が、サラの頬に触れる。
何かを言いかけるように唇を動かすローターの顔を、サラはそっと覗き込んだ。
頬に触れていたローターの手が、サラの頭を引き寄せる。
ゆっくりと上体を起こし、ローターはサラの唇に優しくキスをした。
冷たく震えたローターの唇の感触が、サラの唇へと伝わる。
そのままローターは、再びサラの腕の中へと倒れ込んだ。
「…サラ…さんの唇…柔らかい…ですね…」
生意気そうで、甘えるようなローターの声。
わずかな笑みを浮かべると、ローターはそっと目を閉じた。