【進撃の巨人】 never ending dream R18
第17章 強く結ぶ~決別~
カタンという椅子の音に、リヴァイはふと眠りから覚めた。
ぼんやりとする意識の中、リヴァイはそっと薄目を開け、部屋の中を見渡す。
窓の外はまだ暗く、鳥の鳴き声さえ聞こえない。
そんな中、部屋に置かれた鏡台の前でランプの明かりを頼りに、髪を結わえるサラの姿があった。
兵服に身を包み、鏡へと向かう横顔は凛とした美しさがあった。
櫛を通し、綺麗にまとめられた黒髪が、その美しさをより際立たせている。
リヴァイはベッドに横たわったまま、そんなサラの姿をなんとなく眺めていた。
ふと、鏡を見つめていたサラの瞳がリヴァイへとを向けられる。
思いがけず交わった視線に、サラは頬を緩めた。
「起こしてしまって、ごめん。」
申し訳なさそうに、サラは穏やかな笑みを見せる。
「いや…いいんだ。
それよりも、日の出まではまだ時間があるはずだ。
お前、ほとんど寝てねぇだろ?」
眠い目をこすりながら、リヴァイはベッドから上体を起こした。
激しい情事を終え、リヴァイの身体にはまだ心地良い気だるさが残っている。
先ほどまで自分の腕の中で喘いでいたサラが、まるで別人のように感じた。
「壁外調査の日はいつも眠れないんだ。
少し早いが、もう兵舎を出るよ。」
椅子から立ち上がると、サラはゆっくりとリヴァイへ近付く。
裸で毛布にくるまるリヴァイは、そんなサラをそっと抱き寄せた。
「行ってくるよ。」
「あぁ。」
小さなサラの身体を、リヴァイはきつく抱き締めた。