【進撃の巨人】 never ending dream R18
第14章 強く結ぶ~愛着~●
明かりの消えた薄暗い廊下を、サラは自分の部屋へと向かう。
つい風呂場で新兵達の恋愛相談を聞いていたら、消灯時間が過ぎてしまっていた。
大きめのシャツに濡れた黒髪…。
女子棟の風呂場からサラの部屋まではそれほど遠くない。
消灯時間が過ぎている事もあってか、サラは着替えもそこそこに、自分の部屋へと向かった。
サラが分隊長を退任してからというもの、こうして訓練補助をしている新兵達との交流が増えた。
新兵といっても、そのほとんどが15歳で訓練兵団に入団した兵士だ。
12歳という幼さで訓練兵団に入団したサラとは、さほど歳も離れておらず、何かと相談を持ちかけられる事も多かった。
そのほとんどが恋愛の相談であったため、あまり恋愛経験のないサラには気の利いたアドバイスなど出来るはずもなく、いつも聞き役に徹していた。
そんな恋愛相談の中でよく名前が挙がったのは“リヴァイ”であった。
ただ単純に顔が好みだというものから、その強さに陶酔し、抱かれたいという過激なものまで様々だ。
しかし、皆、最後に口を揃えて言うのは「何を考えているか分からず、近寄り難い」だった。