第2章 ウィリー・ドゥ、故郷へ帰る
そして、バウが大量に居るスノップ山道に入った。
すると、速攻バウが吠えながら攻撃してくる。
みっちゃんに抱っこされてるウィリー・ドゥ達がぷるぷると震えてる。
どうやら、臆病な性格らしい。
「大丈夫だよ。絶対君たちを危険な目に合わせないからね」
嬉しそうに彼らを撫でるみっちゃんを見て、ふとあることを思い出した。
ウィザードという無属性使いの転職時に、ウィリー・ドゥ達の玉が必要なんだ。
玉は、彼ら兎にとって命より大切なもの。
入手するためには、ウィリー・ドゥを倒す必要がある……。
(絶対、ウィザードには転職させないようにしなくちゃ)
「くそっ、群れやがって……」
速攻、倶利伽羅がバウの処理をしてる。
倒すたびに彼らの非常食である肉や骨をドロップしていく。
(決して、バウの肉と骨じゃありませんように)
そんなことを祈りつつ、僕もバウを倒す。
隣では、長谷部と一緒にモモンガも戦ってる。
どうやら、モモンガは長谷部をご主人様と認識したらしい。
そうして、腹ペコのまま戦って数分経過。
僕の気力は限界を越えてた。
「もう駄目、お腹すいた」
「俺もだ……。一旦帰って、食料でも持ってこないか?」
ウィリー・ドゥが、自分のご飯である角砂糖をくれる。
でも、これだけあっても腹の足しにならないから、丁重にお断りした。
「一回帰って、この肉を精錬しよう……」
こうして、僕らは果物の木を殴りながら、もと来た道を帰るのだった。