第11章 五里霧中
「ま、そーゆーことだから!あ、これ内緒ね〜」
ころっと雰囲気を変えると俺の肩を叩きひらひらと手を振りながら行ってしまった。
いやいやいや待ってくれよ。
ヤローの秘めた恋心を俺に聞かせてどうしようってんだ。
カカシ上忍の消えた方向を見ればさゆに群がってる奴らをひっぺがしさゆの肩を抱いてる。
…………
きっとあいつはカカシ上忍の恋心になんて気づいてないんだろうな。
そして今もイタチだけを想っているのだろう。
「……虚しいよな。」
俺なら好きな奴がいる子になんて惚れない。
そんな不毛な恋はしない。
俺には関係のないことだ。
そう心の中でつぶやいてワイワイと騒いでいるさゆ達を背に上忍待機室へと向かった。