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君を追う

第2章 ことのはじまり


「今日の任務は里の外にでるぞ。最近、国の端の森で外来種の動物が生態系を崩しているらしい。任務の内容はその動物の確保と侵入ルートの確認をすることだ。外へ出ると言っても内容はDランクだ。」

「またかよー!やっと忍びっぽいのきたーって思ったのになぁ〜」
スズミは頭の後ろで手を組み見るからにガッカリとした顔をしていた。

確かに下忍になってから1ヶ月。ずっと里の中で迷い猫探しや、壊れた民家の修復などをしていた。

「いいじゃんDランクでも。いつものお手伝い的なのんびり任務と比べればこっちの方がまだ刺激ありそうだし。いきなり戦闘とかはこわいよ。」
「アオリはなんでそんな弱腰なんだよー!お前組手とか強いのにもったいないなー。さゆだっているのに。」
「えっ私そんなずば抜けて強いとかじゃないですから…!他の人よりちょっといいくらいみたいな?」

急に話を振られ手と首をブンブン振ると、スズミのムッとした表情がより歪む。

「何言ってんだよ!お前充分すげぇよ!お前もアオリももっと自信持つべき!!俺、班編成のときすっげーついてるわ!って思ったんだから!」

そういうと、拗ねた子供みたいな顔をから一転、にかっと歯を見せて笑顔になるスズミに思わずきゅんとしてしまった。

アオリもスズミの言葉に照れてはにかんでいる。
本当に、この班でよかった。

「スズミの言うとおり。2人とも充分実力はあるよ。もちろんスズミもね。この班は最高のチームになれると俺は思ってる。今日はその新しいスタートってことで、Dランクと言っても気を引き締めていくぞ」

微笑ましく私たちを見ていたアミツキ先生がすぐ隣にいたアオリの頭をわしゃわしゃと撫でながら言う。

3人で声を揃えてはいっと返事をするとよしっと満足そうに笑った。



最高のチームになれる。
私的には既に最高だけど。

みんなで、この班で成長していくのかと思うとなんだか嬉しかった。




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