第13章 探すときほど見つからない。
「オレ、サスケにはゼッテー負けねーから!!」
「お、いいねー!じゃあ私は両方応援するね。」
再び頭を撫でられる。
なんとなく思い出した。いつだったか、サスケが手を繋いでいるのを遠目で見たことがある。
「家族か…」
サスケにはいたんだ。
胸が奥がぎゅっとしまる。
なんだこれくるしい。
「ねぇナルトくん。」
「なに?」
「この後さ、時間あったらちょっと付き合ってくんない?お話ししよう。」
「えっ」
「なんでも好きなものおごるから」
「ラーメン!!!」
そういえばお腹がすいてきた。
胸のつかえも急に吹き飛ぶ。
「あのさあのさ、一楽ってトコが超美味しくって!オレそこが良い!」
「あ、懐かしい〜〜!私も好きだよ!!」
場所忘れちゃったから連れてってと、ネーちゃんの手が差し出される。これ、握っても良いのかな?
恐る恐る手を伸ばせば、ぎゅっと握り返されて、じんわりと熱が伝わってくきた。
あぁ、これ、オレ好きだな。