第13章 探すときほど見つからない。
3年なんてあっという間。
姉さんの言った通りだ。その通りだけど。
同時に酷く長い3年だった。
「サスケー!!!」
「サスケくーん!」
風に揺れる黄色とピンクが名前を呼ぶ。
3年の間に、俺には新しい繋がりが生まれていた。
もうすぐ…もうすぐだ…
できれは試験が終わる前に帰ってきて、成長した姿を見てもらいたいところだが、あのルーズな姉だ。それはきっと難しい。
でも
アンタがいない間に中忍になったと言ったら、きっと張り切って祝ってくれるだろう。
胸の内の期待を抑える。
それはこれからの試験へのもの。
少し多めに息を吸って、手を振る仲間の元へと踏み出した。