第12章 小休憩
さゆの言っていることが理解できなかった。
さゆが俺の重りになっている?
そんなはずがない。
さゆのことを気にして彼女を作らないわけじゃない。さゆのことをひたすら大切に思ってるのは事実だ。でも理由は彼女の考えているようなものじゃない。いや、そうかもしれないけれど。
彼女は知らないのだ。
俺が彼女を作らないのは
俺が他の男からさゆを守ろうとするのは
俺がさゆのそばにいたいとするのは……
「カカシさん…?」
何も知らない彼女は依然、眉をひそめたままこちらを伺う。
「……悪かったよ。」
そっとその頭に手を乗せると、柔らかな髪が俺の手を受け止めた。
「あと少しでお前はまた俺から離れてしまうから、ついつい構いたくなってたんだ。」
愛が重い。
そうかもしれない。
でも、今だけなんだ。
イタチの代わりでもなんでもいい。
お前の1番近くで
お前を1番に考えて
お前と一緒に笑い合うのは
俺であって欲しいと思うんだよ。
>友達以上恋愛対象外.fin