第12章 小休憩
オマケ
(前ページから半年後くらい)
「あーお皿ギリ届かないや…イタチくん、そこの椅子とってー」
「あの皿ですか?」
「え?うん…」
さゆさんのすぐ後ろから手を伸ばし皿を取ると、ポカンをこちらを見上げてくる。
「はい。知ってました?もう、俺の方が高いんですよ。」
少し顔を近づけてそう言えば途端にさゆさんの顔がカーッと赤くなる。
さゆさんが俺を子供扱いする理由はコレだろうな。たまにしか見れないこの表情に、俺は最近クセになっている。きっとさゆさんも俺をからかったときの表情を楽しんでいるのだろう。
でも、いつまでも子供扱いなんてさせない。もう少ししたら、俺だってそれなりのガタイになる。
「楽しみにしててくださいね。」
「なっ…!」
自分でも無意識に出た未来への言葉。
言った後、無責任なことを言ってしまったと少し後悔したけど、なんだか少し気分が軽くなった。
いつかの俺の隣が、あなたでありますように。
>むしろ良い.fin